春の雪は綿あめのように優しく解けてゆきました。蕗の薹が頭を擡げ梅の花もほころび始めました。
さあ、もう直ぐ「瀬戸の筍」芽吹きの山菜の季節が始まります。
中津川市内、瀬戸地区で採れる「瀬戸の筍」は、飛騨美濃伝統野菜の一つです。幕末の頃薩摩藩島津家の嘉姫(よしひめ)様が苗木城遠山家へお輿入れの折お持ちになった孟宗竹を瀬戸地区に植えたのが由来と伝えられています。木曽川から湧き立つ霧による湿潤な気候と御嶽山の赤土の地層が香り高く柔らかで美味しい筍を育むのです。
山里の春の芽吹きの山菜は種類も多く、冬の間滞りがちだった血流を促がし解毒作用があるといわれます。温かくなって私たちの体もこわばりが緩むころ、筍や山菜などを食べることはとても理にかなっているのです。
さあ、山里へ美味しい春を探しにお出かけください。



