「猫はダメ!! ダメよ、家の中をめちゃくちゃにしてしまうでしょ。」
- ええ~、でも私はこの子たちとは離れられないよぉ。どうしよう! -
その一方で、取り合えず会社訪問に伺いました。結果はその場で即、採用いただきました。「グランドオープンは来春3月の頃、準備が出来次第出社してください。」とのご回答でした。
とりあえず、会社訪問してから考えようと気軽に構えていた私はびっくり!!
- ききょう、すみれ。どうしよう!? 私に勤まると思う?? -
と弱気な私と
- 何とかなるさ! こんなおもしろいチャンスはそうはその辺に転がってはいないよ!逃す手はないさ!-
と楽観的でお気楽な私が行ったり来たり...ききょうは私の目を覗き込むように小首をかしげて「みやぁ..」すみれは冷蔵庫の上、猫すわりをして顔を洗っていたかと思ったら、ちろりと私を見て、また念入りに顔を洗い始めました。
それに.. 3年越しの片思い、一方通行で実らなかった恋にも踏ん切りをつけなくっちゃ!! そして、何だかんだと迷いながらも、心は更にどんどん新天地に奪われていきました。お世話になった会社にも退職願を出し、片思いの彼にも名古屋を離れることを告げました。
「そうかぁ... 頑張れよ!」
友人以上にはならない恋の終わり、見込みがないことは既にわかっていました...
仕事を引き継ぎ、部屋を整理して...でも、長年独り暮らしをしてきた私の荷物は実家には入りきらないことが判明! 翌春、新築の社宅に入居することにしましたが、猫はやっぱり飼えません。当面は家財道具を残し、実家に猫ともども居候です。母は、家の中で猫を自由にさせないことを条件にしぶしぶ許してくれました。
バイクも手放し、田舎暮らしに足は不可欠と軽自動車を購入しました。免許取得以来10年以上車のハンドルは握ってはいませんでした。弟が取りあえず、助手席で指南してくれました。
「おい、ばかやろー! カーブはもっとちゃんとハンドル切れよ!!体重移動してもバイクじゃないんだからカーブは曲がれん!! クワバラクワバラ...」
分かっていても、カーブでは体が大きく右へ左へと傾きます。
- はぁ~、大丈夫かしらん... -
駆け足で秋が通り過ぎ去り木枯らしが冬の到来を告げる頃、さあ、いよいよ新しい出発です!!