すみれは背中をなでてやっているうちは、気持ちよさそうにしています。
でも、しばらく手を休めるとまた、
「びやぁお!びやぁお!」
私は、朝までうつらうつら、すみれの背中をなで続けました。
翌日が、仕事が休みだったのは幸いでした。獣医さんが始まる時間を待って電話で尋ねると、
「猫はことが成就するまでしばらくさかりは終わらないよ。」
- えぇ!それじゃぁ、ずうとしばらく鳴き続けるの?!-
それでは、内緒で飼っているのに...ううん、たぶん、ご近所さんも大屋さんも承知で悪さをしないのならと黙っていてくれてるだけ...
- すみれ、ごめん! -
私は、すみれを獣医さんとこへ連れて行く決心をしました。致し方ありません。避妊手術を頼み、すみれは翌日、退院して来ました。
また、今までどおり平穏な猫2匹との毎日が始まりました。ききょうは、私の足元へ来て尾っぽをゆらゆらと猫歩きをしながら
- ゴロゴロ みぃやぉ -
すみれは、冷蔵庫の上で日向ぼっこ、鳴くこともなくすまして顔を洗っています。
いつの間にかあわただしく年が明け、季節は穏やかに移ろっていきました。