すみれェ!!!

 だんだん寒くなってきました。

 帰宅すると、ききょうは膝から下りません。

「お前、ずいぶん太ったんじゃぁなぁい?重くなったね!」

気持ち良さそに膝でごろごろ言っています。確かに私も暖かいけど...

 おこたが嫌いな私の部屋にはちっちゃな石油ストーブが1つ、やかんのお湯がシュンシュン沸いています。部屋を手元の明かりだけに落として編み物でもしてると、まったり幸せな気分。

 

 寝るときはききょうはちゃっかり布団の中、

「ききょう!態度、でか過ぎ!!なぜ、猫が仰向け大の字で寝るの?」

すみれはなぜか?掛け布団の上!足元で錘のように動きません。

-なんだか寝にくいなぁ-

それでも、わたしはスイッチぱちん!横になったら1分と起きていません。

 

 夜半のことです。珍しく目が覚めました。エ~!動けない~!!

おまけに「きみこさん、きみこさん、私のお願い聞いてくれる?」

と聞こえました。

-何事!これが金縛りか?? やばい、起きなきゃ!えい!やぁ!!-

やっとの思いで目を開けてみると、身体はまだ動かない。すみれが小さくだみ声で

「びぃゃあ。」

私の胸の上で猫すわり!

「すみれェ!!!」

 

 -金縛り初体験! はぁ...おまえのせいだったのか?それとも助けてくれたのか?...-

ききょうは布団の中、くうくうと寝息とたてています。

つづく